語感やリズムが楽しいハッとする絵本3冊
この記事は子育て 読み聞かせ Advent Calendar 2013 - Adventarに参加しています。
まさか、パーフェクトRubyの感想を書く前に、まさかの読み聞かせアドベントカレンダーに参加することになりました。
我が家には3才児ともうすぐ半年になる二人の娘がいます。 特に上の子は(娘にとっての)祖父母から、メルヘンハウスのブッククラブというサービスで毎月絵本が届くので、 数々の絵本を読んでもらうのが大好きです。
ブッククラブは、絵本の専門店の店員さんが、年齢に合わせた絵本を選定して送ってきてくれるもので、定番どころだけではなく自分ではなかなか手を出さないような絵本も届けてくれます。
そんな中で、我が家に届いた印象深い3冊の絵本を紹介したいと思います。
だからこぶたちゃん
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北山 葉子
偕成社
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おとうさんはぶた、おかあさんもぶた。だからぼくはこぶたちゃん。
絵本ナビの紹介 にもあるように、0才児〜でも読めるシンプルな絵本。リズムがとても軽快で、聞いている子供を飽きさせません。
でも、引用したように、こぶたちゃんがこぶたちゃんであるという意味について書いているのは、ちょっぴり哲学的。「おおきくなるまでこぶたちゃん」という締めもトートロジーっぽいですが、小難しい言葉をこねくり回さないで、こぶたちゃんはこぶたちゃんなんだよ、ということを教えてくれます。
大きくなった娘は、「ぶーぶー」と合いの手を入れてくれるようになりました。
ころころころ
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元永 定正
福音館書店
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元永さんの作品は、谷川俊太郎との作品である「もこもこもこ」も有名ですが、こちらの「ころころころ」を紹介したいと思います。(絵本ナビ)
この作品は、色玉がかいだんみちやでこぼこみちを転がっていく様が描かれている作品で、とても鮮やかな色が子供に楽しく映るようです。
ともすると単調な内容ですが、バラエティ豊かな色彩感につられて、大人も「ころころころ」の表現の仕方を「でこぼこ感を出すにはどうしたら?」などと工夫したくなります。そうしていくうちに、日本語のアクセント表現の豊かさに気付かされました。
絵本を読んでいると思うのですが、読み手がどうやって子供を楽しませるか工夫の仕方は十人十色で、世界観の広がり方が違うのが素敵ですよね。妻と私とで読み方が全く違ったのに驚いた作品でも有ります。
たぬきのじどうしゃ
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長 新太
偕成社
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衝撃的な絵本といえば、長新太の作品は群を抜くでしょう。この作品を読んだとき、五味太郎もかわいいものだな、と夫婦で大笑いしてしまいました。(絵本ナビ)
「かいぶつが でたのです。たすけてちょうだい。」
さかなに たのまれた たぬきの おじさんは、こわごわ、かわの ほうへ いってみました。
すると、かわの なかから かいぶつが でてきました。
さあ、たぬきの おじさんは どうずるでしょう?
この絵本が届いて、娘に読もうと帯に書かれているこの文言を読んだ時、「???」と頭が一瞬真っ白になり、次に「そんなバカな」と思い読み始めるわけです。
帯は嘘をついていませんでした。
内容は意味がさっぱりわからない(突っ込みどころ満載の)超展開なので、是非一読していただきたいのですが、「ぽんぽんぶうぶうぽんぶうぶう」「げろげろげー」などオノマトペが多彩で、子供もリズム良く語感を楽しんでくれています。
こうしてみると、語感やリズムが楽しい本は、日本語の読むことを通じた表現の可能性を広げてくれて、子供についつい読んでしまいたくなりますね。